2011年10月24日

紙一重

最近の工房主はお客さまからのオーダーを製作中。
久しぶりに箱タイプのカリンバを作っています。

作業中
      「ぐはぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」とか
             「う゛ぅぅ〜〜〜〜〜」とか
聞こえてくるのは、だいたい直角や平行が出ないとき。

日頃の生活で「直角」や「平行」なんてまず考えないのですが、
木工製作をするときは否が応にもぶち当たる壁。
DIYなら少々のずれは味とも言えるのですが、精度を求められる
作業ではそうはいきません。
手元での0.1ミリは10センチ先に行けば1ミリの誤差に。
微細なずれが後々に作品全体の仕上がりに影響してきます。

そんな正確な「直角」を作るときに使う道具がコレ↓
kamihitoe.jpg
【大留め木口削り台】おおどめこぐちけずりだい

最初に聞いたときは小口削るのに大留めなんて、と思いましたが、
木工と言えば木口。当たり前です^^;
それにしても大風呂敷を広げたような大仰な名前です。
木口とは木材の垂直断面。つまり木目を垂直に断ち切るので
とても硬く削りにくい場所。そこを45度にスパッ!と削るのがこの治具。
その45度の断面を合わせると箱の角、つまり90度の直角が出来上がります。

写真ではわかりづらいのですが、手前に45度でカンナが滑るレーンがあり、
白い紙の乗っているところに削る木材がセットされます。
当然、この治具も工房主お手製。
しかし治具も使い込んだり、湿気や経年変化で0コンマの狂いが出てきます。
そこを調整するのがこの紙一枚とセロテープ。

そうして執念の直角を手に入れた工房主。
直角を測る定規(スコヤ)が接する辺からは光が漏れません。
tyokkaku.jpg

こうして「正しい直角」をどこまでも追い求める結果、
工房主の粘着気質はますます糸を引かんばかりとなるのである。
posted by しずく at 15:09| Comment(0) | 道具